2016年9月29日木曜日

履修計画を立てる

Stanfordのマスターのコンピュータサイエンスは45単位取れば卒業。卒論もないし研究とかも基本的にはない。1つの授業が3から5単位くらいなので十数個の授業を取ってGPA 3.0以上をキープしていれば卒業ということになる。ただしいくつか細かい条件がある。

まず第一に卒業単位数にカウントされる授業の組み合わせが限定されていること。コンピュータサイエンスでは10個の専門領域(specialization)が定義されていて、学生はそのどれか1つを選んで、そのリストの中から授業を選択しなければいけない。リストにない授業を取ってもかまわないが、そういうのは卒業単位数にはカウントされない。

第二に必修科目というものがあること。必修科目は10単位までしか卒業単位数にはカウントされないので、その単位数以上に必修する必要があるひとは「取らなければいけないが単位はカウントされない授業」を取らないといけない。その場合45単位より多くとらないと卒業できない。

入学したらすぐに履修計画表を提出する必要がある。途中で変更してもいいけど、今の段階でどういうふうに授業を取って卒業するつもりかという計画は決めておかなければいけない。

僕の場合、もともと専門領域はシステムズプログラミングを選ぼうと思っていた。OSとかコンパイラみたいな分野だ。そういうのは僕は好きだし得意でもあるので、これを専門にしたらより詳しくもなる事もできるし、いい成績で卒業することもできると思っていた。しかし履修生として3つくらいシステムズプログラミングの授業を受けてみたところ、たしかに普通にクラスのトップクラスには入れるのだが、学ぶところが少なすぎるのではないかという感じがした。GPAを最大にすることが学校に行く目的であるならそれでいいのだけど、それは違うよなぁ。何年もかけてやるんだからもっとわけのわからないことをやったほうがよさそう。

というわけで履修計画表はシステムズプログラミング系は取らない縛りで立てて提出した。AI専攻で卒業する予定。この制限プレイに意味があるのかはよくわからないがこれでクリアを目指したい。

せっかくコンパイラとかにかなり詳しくなったのにAI専門に切り替えるというのはわりと人生に影響が出るレベルの決断のような気がするけど、まあ嫌ならシステムズプログラミングに戻ってくればいいし、やってみれば面白くなりそうだから、まあいいかなと。履修生としていい成績を取ったおかげでStanfordの教授に強力な推薦状を書いてもらえたので、一応自分の専門分野は入学に役に立ってくれたとはいえる。入ってから同じことをやる必要は別にないよな。

履修計画表を立てて気づいたが、卒業までにあと3年くらいかかりそうだ。パートタイムだと1学期に1つずつしか授業を取れないので(2つは忙しすぎて難しい)、かなりののんびりペースになってしまう。俺の大学院は、東京オリンピックより前に卒業したい、みたいなレベルなのか。やれやれ。